やなせたかし氏作「やさしいライオン」に学ぶ、たいせつな想い

「たいせつな想い」は、檻をも突き破る。それなのに人は、なにも知ろうとせず、やさしさを打ち砕くのだ。

なにげなく手にとった絵本「やさしいライオン」(やなせたかし氏作)に、あやうく涙

絵本「やさしいライオン」を手にしたのは、びっくりドンキーの待ち合いスペースだった。
食欲をそそるハンバーグやカレーの香りが立ちこめる店内で、「やなせたかし」という文字が際立って見えたのだ。

アンパンマンの作者として有名な、やなせたかし氏。彼は、実に多くの作品を世に残している。そのなかの一作を偶然目にした私は、浮足立っていたのだろうか。
不覚にも、軽い気持ちで「やさしいライオン」を、立ち読みしてしまったのだ。

最後まで読んで、後悔することとなる。
これは、子どもに語り聞かせるように読む物語でありながら、大人がじっくりと向き合うべき教本なのだ。どう考えても、びっくりドンキーのざわついた店内で、しかも立ち読みする代物ではない。
危うく、号泣するところだった。一応、大人なので、堪えたが……。

「やさしいライオン」は、どんな物語?

簡単に、やなせたかし氏作「やさしいライオン」のストーリーをご紹介。

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孤独なライオンの育て親は、やさしい犬(アンパンマンのキャラクターに少し似ている)だ。犬はライオンに子守歌を歌い、さまざまな芸を教えた。2匹は互いをたいせつにおもい合っていた。

しかし人間の手によってその絆は引き裂かれる。
そんな、ある日。
檻の中にいたライオンは、犬の懐かしい子守歌を耳にして……。

(これ以上はネタバレなので、ごめんなさい!)

 

「やさしいライオン」で、私の心も癒される

たいせつだと想った相手は、いつまでも忘れない。恋愛関係に限らずに、人が人をたいせつに想うことって、多々あるはずだ。今回は、そういう大きな愛について考えさせられた。

また「やさしいライオン」には、もうひとつテーマみたいなモノがある。
それは「見た目で判断してしまうことの、残酷さ」。

物事を一方的な視点でしか考えられない人には、わからない、伝わらないことがある。

真実が何であるのか。
やるせないけれども、世の中には固定カメラでした観察できない人々はいるのだ。

少なくとも私は、そういう人にはなりたくない。そして、支えてくれた人々を忘れない人間でありたい。たとえ、どんなことがあっても。

 

そんなことを想った夜でした。

感動をありがとう!

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